2017年06月のデパート情報百貨記事一覧

三越伊勢丹とメルカリ、5月の全国百貨店売上高発表など


今週は日経一面に百貨店ニュースが流れていましたね。

(断絶を超えて)(中)漂う百貨店 ネット・リアル、相克の先 :日本経済新聞

この文章の出だしが

 「現場の考えを聞かせてほしい」。5月17日、伊勢丹浦和店(さいたま市)の会議室。三越伊勢丹ホールディングス(HD)社長に就任したばかりの杉江俊彦氏(56)は物静かないつもの口調で同店の6人の幹部に語りかけた。

 という出だした。こういう言い方が美談というか、素晴らしい経営者像に写ってしまうのがなんとも古臭い。これほどの歴史があって大企業になった会社の代表がこういった質問を投げかけて素直に回答が得られるというのが大間違いである。特に各店舗の幹部ということで彼らは売上云々というより出世しか頭にない場合が多い。

結局こんなことをしていてもいい案は出てこないし、何も決められない。

前大西洋社長のように強いリーダーシップで会社の目指すところを示し、行動で引っ張っていくような代表が望まれる。

またメルカリにもこの記事は言及がある。メルカリは批判されることが多い、先日も顧客情報が流出してしまったとのニュースがあった(Web版のメルカリにおける個人情報流出に関するお詫びとご報告)。

他にも現金の出品や個人間でのトラブルなど、問題を上げればキリがない。ただこれだけ問題が噴出するのはむしろそれだけ需要があり注目されているからだ。多くの人が便利だと思い、出品し購入している。だからネットはダメなんだと言わず、光の部分をもっと見て欲しい。

 

全国百貨店売上高、5月は微減 休日減で、インバウンドは好調 :日本経済新聞

5月の全国百貨店売上高が発表された。約4588億円で、前年比-0.04%という結果だった。日曜日が1日少ないことを考えると、ほぼ前年と同様の成績だ。ただこの売上を支えているのはインバウンドでこの先も安定的に確保できる売上かはなんとも言えない。旅行者数は右肩上がりで増えてきているが、外国人向けの販売チャネルも様々となってきている。

売上が伸びているのは旅行者数が増えているのだから当たり前で、その伸び率、シェアを高めるということを考えていかねばならない。

 

「ホールフーズ」がアマゾンに身売りした事情 | 百貨店・量販店・総合スーパー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

先日もAmazonのリアル店舗進出について記事を書いたが、さらに進出だ。Amazonがベイ高級スーパーのホールフーズを買収。137億という巨額もAmazonでれば難なく買収ができる。ホールフーズの発展で、リアルとネットの融合、新しい技術の開発に拍車が進むことだろう。

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藤巻百貨店がリアル店舗2号店、鶴屋百貨店働きやすい環境づくり


今週は百貨店のニュースが少なかったため、取り巻く環境についての記事が多くなります。

 

「藤巻百貨店」がリアル店舗・2号店を「吉祥寺」にオープン!:時事ドットコム

日本をテーマにした珠玉の逸品に出会えるECサイト「藤巻百貨店」は、リアル店舗・2号店となる「吉祥寺店」を、2017年9月1日にキラリナ京王吉祥寺7階「京王百貨店」内にオープンする。

藤巻百貨店とは弊サイトで扱う所謂「百貨店」ではなく、ECサイトだ。扱う商品の種類・質から百貨店と名付けたのではないだろうか。

先日のAmazonといい、藤巻百貨店といいECからリアル店舗に進出するニュースが続いている。先日のAmazonに関してはテクノロジーのテストする場所を増やすという話(Amazonのリアル店舗拡大、名古屋で高島屋一人勝ち、大丸松坂屋で商店街ポスター展)をしたが今回の藤巻百貨店は「どこで買ってもらえても良い」というのが大きいだろう。

普通の百貨店だと、店舗で商品を見てネットで購入されると、百貨店側には一銭もお金は入らないが(メーカーには入る)藤巻百貨店はメーカーではないものの独自性の高い商品を扱っているため、結局自社(ECサイト)で買ってもらえるようになる。

単純に商品を手にとってから商品を買ってもらえることにもなるし、大きな知名度アップにも繋がる。ECとの戦いはついに戦場をリアル店舗の移している。

 

鶴屋百貨店、働きやすく 休日増やし保育園増設 :日本経済新聞

 熊本の鶴屋百貨店は、2018年2月期に2期ぶりに増収増益になる見通しを明らかにした。熊本地震からの復興需要が続くうえ、商品政策などを見直した効果が広がる。好業績を追い風に働き方改革を進め、休業日を増やして保育園を増設する。全国の地方百貨店が苦戦する中、持続的な成長を目指す。

地方店舗の苦戦が続く中、復興需要があるとは言え(逆に震災がありながら)増収増益の結果は素晴らしい。そしてそこから得た集積から従業員の労働環境の見直しにお金を使うという選択は他の百貨店には見られない。休業日を増やし、保育園の増設というのは本当に従業員のためになっているように思える。もちろん給与を大きくあげることが一番かも知れないが、なかなかすぐにそういうわけにも行かない。地域密着という業態な以上、従業員の定着というのも店舗として考えていかなければならない。

本当に百貨店の仕事と職場環境に満足てきている人というのは弊サイト管理人が知る限りほとんどいない。どの百貨店も苦しいのはわかるが、何にお金を使うかというのはまた考えさせられた。

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中元・歳暮でAI?百貨店のサテライト戦略など


6月第1週の百貨店ニュースです。

6月に入り、百貨店のニュースで一番多いのは中元商戦のスタートの記事だ。古臭いと思われるかもしれないが百貨店の大事な利益であり、意見はわかれるが「文化」として残していく勝ちはあるかもしれない。そんな中以下のニュースが目についた・

お中元はネットで 百貨店各社、割引・サポート充実 :日本経済新聞

百貨店では未だに中元・歳暮に力を入れているが、その販売方法をインターネットに移し替えているようだ。いま百貨店で中元を頼む理由といったらその包み紙にしか価値がない用なものだからなんの問題もない。コンビニでも同じ品揃えのものが手に入るが、それではちょっと…という人は多いだろう。

百貨店のユーザーの多くはインターネットに不慣れな人も多く、そのサポートもするらしい。本末転倒な気もするが、インターネットの利用のきっかけと慣れば、社会的意義もある。

高島屋では今話題の人工知能(AI)導入して、顧客の質問に自動で応答する機能もつけた。ただ、常時気もう一歩踏み込んで、「毎年こういうもの送っているから今年もこれでいいよね?」とか「去年はこういうものを送ったなら今年はこれはどう?この人の好みならこれがいいんじゃないかな?」までやってくれても良い気がする。

メーカーからしたらそれで売上が左右されるとなると人工知能対策をしなければ・・・とか、それじゃ気持ちが伝わらん!とかあるかもしれないが、取り組みとしては良いと思う。多くの人は前年と同じものを送ることが多いのだし。

 

栄の百貨店 衛星店舗戦略 郊外に続々 : 中部発 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

名古屋市の百貨店が、岐阜県や三重県などでアンテナショップを開き、名古屋への集客につなげようとする「サテライト(衛星)戦略」を加速させている。特に栄地区の百貨店が力を入れており、名古屋で圧勝しているJR名古屋高島屋になんとか対抗する狙いだ。

松坂屋名古屋店を運営する大丸松坂屋百貨店は5月下旬、三重県桑名市の「三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島」で、特売品を販売する小型の「マツザカヤ アウトレットストア」を改装オープンしている。

都内百貨店と比べれば当然名古屋の百貨店の品揃えや規模は劣ってしまうが、地方ではそれでも圧倒的な商品力だ。サテライトショップで百貨店の良さを知ってもらって来店を促す狙い。人口減少のなか、売上をあげるには、地元のお客様だけでなく、隣町、隣県のお客様を取り込んでいこうということか。こうなるとますます地方が苦しくなりそうだが、それも淘汰されるべきなのだろう。

 

そごう・西武、店舗改革へ「デパイチ」注目 所沢店1階食品売り場拡大 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

西武所沢店で食品売り場を地下1階だけでなく1階フロアでも食品の販売を始める。

電車で20分の先には全国第3位の売上高を誇る。西武池袋本店もあり、ファッションに関わるものならそこで買い物する人も多く、店舗の売上高の3割を占める食品フロアの拡大を図る。

食品の売り上げが高いから食品の売り上げに注力するというのは間違っていないと思うが、食品は売上がとれても利益が取れない売り場だ。そこをどうカバーするのか知りたいところだった。売上も客数も伸びたが利益は減りましたじゃ、許されない。

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Amazonのリアル店舗拡大、名古屋で高島屋一人勝ち、大丸松坂屋で商店街ポスター展


2017年5月第5週の百貨店ニュースのまとめです。

 

今週は以下の記事が気になりました。

苦戦する米国百貨店。Amazonは逆にリアル店舗戦略を拡大 | ハーバービジネスオンライン

アメリカの百貨店大手であるMacy’sの業績及び株価が冴えない。5月11日にMacy’s,Inc.が発表した2−4月期(第1四半期)決算は、第1四半期の売上高が前年同期の57億1000万ドルの売上と比較して、7.5%減少して53億3,800万ドルであった。

その一方で店舗拡大をさせているのがAmazonだ。もちろん百貨店と小規模店舗を比べることはできないが、リアル店舗が苦戦しているという点では共通項だ。

ただ、大きく違うのはその利益構造だ。Amazonは利益をどこで取っているかというとECサイトのAmazon。というわけでもない。大きな利益を得ているのはクラウドサービスのAWSで、利益の半分以上はAWSから生み出している。詳しくはサイトを見てもらえればいいが、簡単に言うとITインフラのサービスである。Amazonという巨大なECサービスを運営する上で自社のITインフラのシステムを販売する形となっている。

Amazonのリアル店舗も例えばAmazon Goの試みがある。入り口でスマートフォンをスキャンすればあとは、商品を持って出るだけで会計まですんでしまうお店だ。

つまりこれは小売だけが目的ではなくテクノロジーの実験場でもあるのだ、たとえリアル店舗で失敗したところでなにもダメージはなく、様々な挑戦ができる場所となっている。

百貨店も今は百貨店同士で争い、そのパイはECサイトにより小さくなっている、気づけばそのIT業界からリアル店舗でも負けてしまう日が来るのかもしれない。

 

名古屋の百貨店、勢力図に異変 栄苦戦、高島屋一人勝ち:朝日新聞デジタル

百貨店各社5月の速報値を発表した。名駅地区の売上高は前年より2割増の計164億円。そのうち132億円を高島屋が占めた。4月に営業を始めた専門店街「タカシマヤ ゲートタワーモール」の開業効果で、高島屋は5月の売上高、来店客数ともに過去最高を更新。モールを含めた高島屋の来店客数は512万人で、1カ月間で初めて500万人台に達した。

名古屋の高島屋はジェイアール名古屋タカシマヤが単体でやっているため、自由度が高くやれている印象だ。地元密着ができ、面白い取り組みができている。百貨店のやり方の一つの正解かも知れない。

 

商店街ポスター展のやり方で、歴史ある百貨店のポスターを作ってみた。 | 電通報

大丸創業300周年を迎えた大丸松坂屋百貨店は、スタッフ100人のポスターを、各地域のクリエーターと共に作成した。このポスターを手掛けたのが「商店街ポスター展」の仕掛け人・日下慶太氏。「大丸・松坂屋 輝く100人のポスター」の制作過程が上記リンクより見られる。詳細はリンク先を見てほしいが販売員に焦点を当てた素敵なポスターだと思う。販売員さんは楽でもなく、必ずしも十分な給料をもらえてるとはいいがたい。せめてこういう形でどれだけ素敵な仕事かというのをアピールするというのは中の人にも外の人にも効果的ではないだろうか。

そういう話なしでもポスター単体で非常に楽しめる企画だ。

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